掲載済み (2026-08-29号)
291 206文字 • 2分

1億2500万パラメータのピアノ自動補完モデルの学習記録:リアルタイム実行とDPOの適用

原題: Training a 125M-parameter Model to Autocomplete Piano

英語

掲載情報

概要

iPhone 15でリアルタイム動作する1.25億パラメータのピアノ演奏補完モデルを開発し、データ表現の工夫とDPOによる最適化で実用的な精度を実現した過程の記録。

詳細内容

本記事は、MIDIキーボードの演奏をリアルタイムで補完する「ピアノ版GitHub Copilot」のようなモデルの開発記です。著者は14回もの実験を経て、iPhone 15上で毎秒約108音を生成可能な1.25億パラメータのTransformerモデルを構築しました。 主な技術的知見は以下の通りです: 1. **MIDI表現の最適化**: 従来のNote-on/off方式はドリフト(音の消し忘れ)が発生しやすいため、音高、発音間隔(デルタ)、持続時間、ベロシティを1つの「Noteトークン」として扱う独自の表現を採用。1つの音符につき1回のTransformerパスで済むアーキテクチャにより高速化を実現しています。 2. **データ品質の重要性**: 単純なデータ拡張よりも、クラシック曲を中心とした厳格なクリーニングと重複削除がモデルの性能に大きく寄与しました。 3. **DPO(直接選好最適化)の導入**: 事後学習としてDPOを適用し、Geminiを用いたペア評価によるフィードバックを行うことで、演奏の継続性と音楽的クオリティを大幅に改善しました。 最終的に「RollTab」というiOSアプリとして公開されており、INT8量子化されたモデルがオンデバイスで低遅延に動作します。