掲載済み (2026-08-08号)
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メモリは「堀(Moat)」となるか? — AMD MI355XによるKimi K3(2.8T)推論の最適化とB200との比較

原題: Is memory the moat?

英語

掲載情報

概要

2.8兆パラメータの超巨大モデルKimi K3の推論において、AMD MI355XがNVIDIA Blackwell世代を上回る費用対効果とノードあたりのスループットを達成した事例報告。

詳細内容

Wafer社による、2.8兆(2.8T)パラメータのオープンソースモデル「Kimi K3」をAMD MI355Xで動作させた技術レポートです。主な内容は以下の3点です。1. **ハードウェア性能の優位性**: Kimi K3の巨大な重み(1.5TB以上)は、HBM容量の小さいNVIDIA B200では1ノードに収まらず2ノード(TP16)を要しますが、288GBのHBMを持つMI355Xは1ノード(TP8)で稼働可能です。これにより、通信オーバーヘッドを抑え、B200比で約3.8倍のノードスループットを実現しました。2. **コスト効率**: MI355XはNVIDIAのB300と比較してGPU単価が約2.4倍安く、ドルあたりのパフォーマンスで圧倒しています。3. **ソフトウェアの障壁と解決**: ROCm環境での投機的デコードのバグ(NameError)や、MLA(Multi-head Latent Attention)カーネルの形状不一致によるプリフィルの遅延問題を、PyTorchレベルの修正やパディング処理で解決しました。AMDのソフトウェア・エコシステムが急速に成熟し、最先端モデルへの「Day-0」サポートが現実的になっていることを示唆しています。