掲載済み (2026-08-01号)
112 149文字 • 1分

真理は方向ではない:LLMプローブに対するタルスキ攻撃

原題: Truth is not a direction: a Tarski attack on LLM probes

英語

掲載情報

概要

LLMの埋め込み空間から真実を抽出する「真理プローブ」に対し、タルスキの真理不可定義性定理を用いた対角線論法によって、その理論的な限界と自己矛盾を指摘する論考。

詳細内容

LLMの内部表現において「真実」が特定のベクトル方向に対応するという「線形表現仮説」への批判的分析です。著者は、タルスキの真理不可定義性定理やゲーデルの不完全性定理を現代のLLM解釈可能性研究に当てはめ、「この文に対する真理プローブのスコアは偽である」といった自己言及的な文(対角線攻撃)を構成することで、いかなる定義可能なプローブも完全な「真理の神託」にはなり得ないことを論証しています。Qwen3.5を用いた実験では、通常の真偽判定には高い精度を示すプローブが、こうした攻撃文に対しては無効化されることが示されました。本稿は、真理プローブがAIアライメント等のツールとして有用であることを認めつつも、数学的・論理的な制約からその万能性を否定しています。