掲載済み (2026-06-20号)
253 211文字 • 2分

生成AIは「ハーバライフ」のような局面を迎えている:若者の不安を煽る「バイブ・コーディング」の罠

原題: Generative AI Is Having Its Herbalife Moment

英語

掲載情報

概要

ReplitなどのAIスタートアップがTikTok等で行っているプロモーションを、若者の経済的不安を食い物にするマルチ商法(MLM)や暗号資産のブームと同様の略奪的なマーケティングであると厳しく批判する。

詳細内容

著者マシュー・ヒューズは、指示(プロンプト)だけでアプリを開発する「バイブ・コーディング」の流行が、かつてのハーバライフのようなマルチ商法(MLM)や暗号資産ブームと同じ構図であると警鐘を鳴らしています。ReplitやCursorといった企業は、インフルエンサーを起用し、若者に対して「AIを使えば誰でもアプリを作って大金持ちになれる」という幻想を売り込んでいますが、その実態には重大な問題が隠されています。 第一に、生成されたコードの質と安全性の欠如です。セキュリティ脆弱性やGDPRなどの法的責任のリスクを初心者が管理することは不可能に近い点。第二に、不透明な計算コストです。トークン消費による課金体系は予測が難しく、初心者が高額請求に見舞われるリスクがあります。第三に、そもそもソフトウェアビジネスの成功は専門家でも困難であり、AIツールさえあれば成功できるという主張は現実離れしています。 著者は、将来への不安を抱える若者に「不確実な希望」を高額で売りつける行為を、倫理的に極めて問題がある略奪的行為であると断じています。