概要
ジョン・マエダ氏は、AIエージェント時代の設計を「AX(エージェント・エクスペリエンス)」と呼び、従来の操作中心(UX)から、AIの結果を評価し信頼を築くための設計への転換を提唱している。
詳細内容
デザインの権威であるジョン・マエダ氏による、AIエージェント時代の新しいデザイン概念「AX(Agent Experience)」についての論説です。
1. **UXからAXへのパラダイムシフト**: 従来のUXは、人間がツールを操作するための「コックピット(操縦席)」の設計でした。一方、AXはユーザーが「何がしたいか(意図)」を伝えるだけで、エージェントが目標まで連れて行ってくれる体験を指します。
2. **実行の淵から評価の淵へ**: ドナルド・ノーマンが提唱した「実行の淵(どう操作するか)」と「評価の淵(正しくできたか)」を用いて、AXでは「実行」の苦労はほぼゼロになる一方で、「評価」の重要性が増すと指摘しています。ユーザーの役割は「作業」から「判断」へと移行します。
3. **スクリーンの役割の変化**: 画面は作業の場ではなく、エージェントの成果を「検査・修正・信頼」するためのキャンバスへと変化します。対話(チャット)だけでなく、結果を可視化して検証できるUIの重要性を強調しています。
4. **アクセシビリティからの学び**: 視覚障害者が言語や構造を通じて高速に情報を処理する様子を、エージェントとの対話型インターフェースの先取りであると捉え、周辺的だと思われていた技術がこれからの設計の中心になると予測しています。