掲載済み (2026-05-30号)
037 212文字 • 2分

回勅『マニフィカ・フマニタス(大いなる人間性)』:人工知能時代における人間性の守護について

原題: ENCYCLICAL LETTER MAGNIFICA HUMANITAS OF HIS HOLINESS POPE LEO XIV ON SAFEGUARDING THE HUMAN PERSON IN THE TIME OF ARTIFICIAL INTELLIGENCE

英語

掲載情報

2026年5月30日土曜日号 アネックス掲載

概要

教皇レオ14世によるこの回勅は、AI技術の急速な進展に対し、教会の社会教説を基盤として、人間の尊厳、労働の価値、そして共通善を守るための倫理的枠組みと「愛の文明」の構築を世界に呼びかけています。

詳細内容

本回勅は、2026年というAIの転換期において、技術を神格化する「トランスヒューマニズム」の誘惑を退け、キリスト教的人間観に基づく技術の統治を提唱しています。 ### 主な論点 1. **バベルかエルサレムか**: 技術を支配の道具(バベル)にするのではなく、対話と共助の場(エルサレム)として再構築することを求めています。 2. **アルゴリズムの倫理**: 効率のみを追求する「技術官僚的パラダイム」を批判し、アルゴリズムの透明性、責任の所在、そして弱者を排除しない設計の重要性を強調しています。 3. **労働と教育の変容**: AIによる雇用の不確実性に対し、労働を人間の自己実現の手段として守るための公共政策や、デジタル時代の新しい教育同盟(家庭・学校・社会)の必要性を説いています。 4. **平和と武装解除**: 自律型致死兵器システム(LAWS)の危険性を指摘し、技術を軍拡競争から「武装解除」し、平和構築のための外交手段として用いるべきだとしています。 最終的に、AIが情報を処理する一方で、愛し、苦しみ、関係を結ぶ人間の「心」こそが歴史の中心であり、技術は常にこの人間性に仕えるべきであると結論づけています。