概要
エアークローゼットが開発するAIプラットフォーム「cortex」における、AIによるPRレビューと自動修正パイプラインの仕組み、および人間がガイドラインを管理する「human-on-the-loop」体制を解説。
詳細内容
エアークローゼット社のテックブログ連載第3弾。AIによるコード生成が加速し、人間がレビューのボトルネック(単一障害点)になる問題を解決するため、同社では「AIが書いたコードをAIがレビューする」自動化パイプラインを構築している。主な特徴は以下の通り:
- **Product Graph (cpg) による広範な影響分析:** コードのdiffだけでなく、DB、インフラ、ドキュメントを統合した知識基盤をAIに与えることで、上流下流の修正漏れやドキュメント不整合を構造的に検出する。
- **1セッション順次レビュー:** 並列エージェントではなく、1つのセッションで9つの観点(アーキテクチャ、セキュリティ、テスト等)を順次チェックし、観点間の整合性を確保しつつトークンコストを抑制。
- **厳格な判定基準と「降格禁止」ルール:** 独自のレビューガイドラインに基づき、既存コードの違反を理由にした重要度の引き下げを禁止。AIが品質基準を勝手に緩める行為を人間がブロックする「安全弁」を設けている。
- **自動修正ループの完結:** 指摘を受けたコードはPR作者側のAIが即座に修正・プッシュし、平均10.8回のイテレーションを経て30分以内にマージされる高速な開発サイクルを実現。人間は個別のPR判断から離れ、ガイドライン(システム全体)の改善に注力する役割へとシフトしている。