掲載済み (2026-04-11号)
201 246文字 • 2分

反AI派のエンジニアがClaude Codeを使ってみた:成果には満足、体験は最悪

原題: I used AI. It worked. I hated it.

英語

掲載情報

概要

AIに対して批判的な立場を持つセキュリティ専門家が、実務上の必要性からClaude Codeを用いた開発を試行し、爆速で高品質なコードを得られた一方で、人間から開発の喜びや専門性を奪うAIの「中毒性」と「倫理的課題」に警鐘を鳴らすエッセイ。

詳細内容

著者は生成AIに批判的な立場ですが、仕事での役割(AIセキュリティ)と育児による時間制約から、学習プラットフォームの移行に必要な「証明書発行システム」の構築にClaude Codeを試験導入しました。開発にはRustを採用し、AIに詳細な計画書を作成させ、テスト駆動開発(TDD)を徹底。すべてのコード変更を人間がレビューする「Human in the loop」を維持しました。結果として、個人では数ヶ月かかるプロジェクトがわずか3週間で完了し、GDPR対応や高度なセキュリティ監査機能まで備えた堅牢なシステムが完成しました。 しかし、著者はこの体験を「惨め(Miserable)」だったと回想しています。AIによる開発は、人間を「承認ボタンを押すだけの存在」に堕とし、コードの全体像を把握する知的プロセスを阻害します。また、初心者が専門性を獲得する機会を奪う「頭脳流出(Brain drain)」の懸念や、著作権侵害に基づいた学習データという「原罪」についても言及。AIは特定のドメイン(コーディング)において確実に「機能」するが、それは開発の楽しさや倫理を犠牲にした上での成果であると論じています。最終的に、ツールを使う労働者同士がイデオロギーで分断されるのではなく、技術を支配するエリート層と労働者の対立に目を向けるべきだと締めくくっています。