掲載済み (2026-03-21号)
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AI時代の文学授業論─理系の大学生に文学を読ませてわかった「読書の意義」

原題: AI時代の文学授業論─理系の大学生に文学を読ませてわかった「読書の意義」

日本語

掲載情報

2026年3月21日土曜日号 アネックス掲載

概要

短尺動画やAIが普及し注意力が散漫になりがちな現代において、理系の大学生に難解な長編小説を精読させる試みを通じて、生産性の外にある「読書」という営みが持つ真の価値を問い直す。

詳細内容

米国ケイス・ウェスタン・リザーブ大学の教授が、理系学生を主体とした文学の授業での経験を綴った論考。タイパ(タイムパフォーマンス)重視の風潮や生成AIの台頭により「若者は長編を読めない」という悲観論が広がる中、あえて抜粋ではなく一冊の作品を数週間かけて読み込む「精読」を課した。その結果、学生たちは予想に反して深い洞察を示し、デバイスなしでテキストの細部を特定するほどの集中力を発揮した。断片的な情報の消費に慣らされた現代において、非効率的とも思える「一冊を読み通す」プロセスが、注意力を取り戻し、他者の視点を通じて世界を再構築するための不可欠な手段であることを強調している。