掲載済み (2026-02-14号)
#175 206文字 • 2分

OpenAIがミッションから「安全に」を削除:営利化とガバナンスの転換がもたらす懸念

原題: OpenAI has deleted the word ‘safely’ from its mission – and its new structure is a test for whether AI serves society or shareholders

英語

掲載情報

概要

OpenAIが最新の報告書でミッションから「安全に」という言葉を削除し、営利目的の公共利益法人へ構造を転換したことは、社会的責任よりも利益を優先する姿勢の表れであると専門家が分析している。

詳細内容

OpenAIが2025年11月に公開したIRS(米国内国歳入庁)の提出書類により、同社のミッション声明から「安全に(safely)」および「財務的リターンの必要性に制約されず」という文言が削除されていたことが判明しました。これは、非営利団体から営利主導の「公共利益法人(PBC)」への大規模な組織再編と時期を同じくしています。著者のAlnoor Ebrahim教授は、この変更が単なる言葉のあやではなく、投資家への利益還元を優先する明確なシグナルであると指摘します。新構造では、非営利部門の持ち分は約26%に低下し、Microsoftやソフトバンクなどの巨額出資者による影響力が増大しています。カリフォルニア州およびデラウェア州の司法長官との合意に基づき、安全性を監視する委員会などは設置されているものの、委員の重複やミッション自体の変容により、実効性のあるガバナンスが機能するかは極めて不透明です。本記事は、巨大AI企業が社会に壊滅的な害を及ぼすリスクと、株主利益の追求をどう両立させるかという、現代で最も重要なガバナンスの試験ケースを提示しています。