掲載済み (2026-01-13号)
#040 508文字 • 3分

## 2025年振り返り:私たちがチャットをやめ、「推論」を始めた年

日本語

掲載情報

2026年1月13日火曜日号 アネックス掲載

概要

https://qiita.com/quan_le/items/091f7b3a976816b96145

詳細内容

## 2025年振り返り:私たちがチャットをやめ、「推論」を始めた年 https://qiita.com/quan_le/items/091f7b3a976816b96145 2025年をAIが「魔法」から実用的な「推論とエージェント」へと進化した年と定義し、エンジニアが直面したアーキテクチャの変化と課題を総括する。 **Content Type**: 💭 Opinion & Commentary **Language**: ja **Scores**: Signal:4/5 | Depth:4/5 | Unique:5/5 | Practical:3/5 | Anti-Hype:4/5 **Main Journal**: 83/100 | **Annex Potential**: 85/100 | **Overall**: 80/100 **Topics**: [[推論モデル, AIエージェント, コーディング自動化, AIセキュリティ, オープンウェイトモデル]] 筆者は、2025年をチャットボットへのプロンプト記述から、自律型エージェントの運用へとパラダイムがシフトした年だと総括している。最大の技術的転換点は「推論スケーリング(Reasoning Scaling)」の普及だ。OpenAIのo1/o3やDeepSeek R1といったモデルが、回答前に内部で自己修正を行う「思考の連鎖(CoT)」をアーキテクチャとして確立したことで、エンジニアは壊れやすいプロンプトチェーンの管理から解放された。代償としてレイテンシは増大したが、速さよりも「正しさ」が求められるオフラインの意思決定タスクにおいて、AIは信頼できる「思考するワーカー」へと進化したと筆者は述べている。 また、モデル市場の「分断と専門化」も進んだ。コーディングにおけるClaudeの圧倒的な信頼性と状態維持能力、大規模コンテキスト処理におけるGeminiの優位性、そしてDeepSeekによる「コストの堀」の破壊が、2025年の風景を形作った。筆者によれば、もはや「どのモデルが最強か」という問いは無意味であり、タスクの性質(数学的推論か、大量のPDF処理か、あるいは安価な推論か)に応じてモデルを使い分けることが標準的な設計パターンとなった。 一方で、エージェントの自律性がもたらすリスクについても鋭く警鐘を鳴らしている。CursorやClaude Codeといったツールが自らテストを書きバグを修正する「労働」が可能になった反面、権限管理の不備による本番環境の破壊(いわゆる「YOLOモード」によるデータベース削除など)や、AIによる粗製乱造コンテンツ「スロップ(Slop)」の氾濫が、新たなエンジニアリングコストとして浮上した。特に、プライベートデータへのアクセス権と実行権限を持つエージェントが「チャット機能付きのリモートコード実行(RCE)脆弱性」になり得るという指摘は、開発者が直面しているセキュリティ上の深刻な課題を浮き彫りにしている。 最終的に、筆者はAIを「無限に供給されるインターン」と定義している。適切な監督とサンドボックス化、そして人間による最終承認を組み込んだ「退屈だが堅実な」スタックこそが、2025年という激動の年を生き残ったエンジニアリングの正解であると結論付けている。 AIを予言者ではなく実直な労働力として扱うことの重要性が、本記事の核となるメッセージである。