掲載済み (2025-12-13号)
#022 563文字 • 3分

## AIよりも手戻りに効く、たったひとつの冴えたやりかた

日本語

掲載情報

2025年12月13日土曜日号 メインジャーナル掲載

概要

https://developers.freee.co.jp/entry/freee-qa-advent-calendar2025-day9

詳細内容

## AIよりも手戻りに効く、たったひとつの冴えたやりかた https://developers.freee.co.jp/entry/freee-qa-advent-calendar2025-day9 現代のAI活用が急速に進む開発現場においても、手戻りを防ぐ最も効果的な方法は、関係者間の地道な「認識合わせ」であり、AIの苦手とする「Why(なぜやるのか)」を人間が担うことの重要性を著者は強調しています。 **Content Type**: Opinion & Commentary **Language**: ja **Scores**: Signal:4/5 | Depth:3/5 | Unique:4/5 | Practical:5/5 | Anti-Hype:5/5 **Main Journal**: 83/100 | **Annex Potential**: 84/100 | **Overall**: 84/100 **Topics**: [[AIと開発, QA, 開発プロセス, コミュニケーション, 手戻り防止]] freeeのQAエンジニアである著者は、ChatGPTやGeminiなどのAIツールを日常的に活用しつつも、開発における「手戻り」を根本的に防ぐ鍵は、華やかなAIや自動化ではなく、チームでの「認識合わせ」にあると主張しています。 著者は、AIが「How(どう作るか)」や「What(何を作るか)」において最適解を導き出すのが得意である一方、「Why(なぜそれをやるのか)」という根本的な問いには対応できないという現状を指摘します。ヘンリー・フォードの「もっと速い馬が欲しい」という顧客の要望にAIがどう応えるかという例を挙げ、AIが最初の指示に強く引きずられ、前提から離れた本質的な解決策を提示できない限界を示しています。AIが生成する「それっぽい」答えを鵜呑みにすると、ビジネス固有のドメイン知識や法務・運用上の制約といったAIが考慮できない要素が見落とされ、後工程で致命的な手戻りを引き起こすリスクがあると警鐘を鳴らしています。 このようなAI時代の課題に対し、著者は関係者全員を巻き込んだ「認識合わせ」が極めて重要であると説きます。freee社内では、運用・サポート・法務など開発に直接関わらない職域の人々も交え、以下のような具体的な手法で「認識合わせ」を実践しています。 * **リスク洗い出し会**: 起きては困る事象を関係者間で共有し、認識を合わせる。 * **実例マッピング**: 案件について実例を用いて話し合い、具体的に認識をすり合わせる。 * **ATDD(受け入れテスト駆動開発)**: PdMやSWEと認識を合わせ、テストケースを仕様として扱う。 * **ミニぽち会**: 開発関係者が集まり成果物を早期に確認する場。 QAエンジニアは、こうした場で「ゴールの解像度を上げる」「開発者以外の視点を提供する」「完璧なデモよりも雑なプロトタイプで早期に認識を合わせる」といった役割を担い、特に後工程での視点漏れによる手戻りを初期段階で防ぐハブとなります。 「忙しくて集まれない」「仕様書に書いてある」といった「認識合わせ」の難しさに対しては、QAが特定のステークホルダーを指名して問いを立てる「問いかける役割」や、QAが音頭を取り、必要な準備をすべて行った状態で実際に場を設ける「小さく試す」アプローチが有効であると提案しています。 著者は、AIはあくまで「ツール」であり、それを使いこなす人間が進むべき方向を明確に示す必要性を強調し、泥臭くとも本質的な「認識合わせ」の仕事が今後なくなることはないだろうと締めくくっています。