掲載済み (2025-11-29号)
#138 675文字 • 4分

## AIエージェントだけにコードを書かせたら、エンジニアの未来が見えた

日本語

掲載情報

概要

https://buildersbox.corp-sansan.com/entry/2025/11/21/130000

詳細内容

## AIエージェントだけにコードを書かせたら、エンジニアの未来が見えた https://buildersbox.corp-sansan.com/entry/2025/11/21/130000 エージェントのみでコードを書く3ヶ月間の実験を通じて、AIエージェントの得意不得意を明確にし、エンジニアの役割が「コードを書く人」から「AIをマネジメントする人」へと変化する未来を提示する。 **Content Type**: ⚙️ Tools **Language**: ja **Scores**: Signal:4/5 | Depth:4/5 | Unique:4/5 | Practical:5/5 | Anti-Hype:4/5 **Main Journal**: 86/100 | **Annex Potential**: 84/100 | **Overall**: 84/100 **Topics**: [[AIエージェント, Agentic Coding, 開発効率化, エンジニアの役割変化, Devin]] Sansan株式会社が「AIファースト」を掲げ、業務のAI置き換えを推進する中、本記事はAIエージェント(以下エージェント)にコーディングのすべてを任せるAgentic Codingの可能性と課題を、実証実験を通じて考察している。筆者らの開発チームは、3ヶ月間にわたり人間が一切コードを書かず、エージェント(Devinを使用)への指示のみで実装を完結させる試みを実施。その結果、2つの機能を開発し、100のプルリクエストを生成することに成功したと述べる。この経験から、エージェント全般の得意不得意が明確になったと筆者は報告する。 エージェントの得意分野は、以下のような「単純だが難しい」または「単純だが多い」作業である。 * **部分最適化**: SQLチューニングや複雑なロジック最適化(認知負荷の高いループ処理など)において、ほぼ完璧な改善策を瞬時に導き出す。 * **単純な大量生成**: シンプルなCRUD APIを自動テスト含め素早く生成したり、既存処理の一括置換を迅速かつ正確に行ったりする。 * **既存実装の模倣**: 既存の設計や実装を素早く読み込み、同様の処理を横展開する能力に優れる。 * **デバッグ支援**: エラー発生時に手がかりを元にコードベースを総当たりで照合し、人間には難しい物量作戦で問題解決を助ける。 一方で、エージェントの苦手分野は「複雑」な作業、特に包括的な知識や判断を要する領域である。 * **全体最適**: ビジネスロジックの整合性や、既存モデルへの制約追加に伴う間接的な影響範囲の考慮など、「気遣い」が必要な作業は苦手で、慎重な指示がなければ不完全な修正に終わる。 * **情報の一貫性維持**: 既存コードからのOpenAPI形式のドキュメント生成や、複数のリポジトリ・サービスにまたがる実装など、複数の情報間で一貫性を保つことが困難で、欠落や誤りが生じやすい。 * **デザインを含む実装**: 現状のエージェントは画像ファイルやデザインツールを直接読み込めないため、色や配置といったデザインの詳細を言語で説明する労力が大きく、効率的な実装は非常に厳しい。 この経験から、筆者はエージェントを単なるツールではなく、「不器用だが生真面目な専門家」のような部下として扱うのが適切だと提言する。エージェントには曖昧さを排除し、タスクを細かく指示することが重要であり、「よしなにする」という期待は禁物だ。また、現時点ではエージェントの得意不得意に合わせて人間と適切に役割分担し、特にデザインを伴うフロントエンド実装はまだ任せるべきではないとしている。 このようなAgentic Codingが恒久化する未来において、エンジニアの役割は大きく変化すると筆者は予測する。コードを書く必要がなくなり、実装者としてのエンジニアは消滅し、代わりに上流工程を担当しエージェントに指示を出す「マネージャー」へと姿を変えるだろう。つまり、エンジニアは受注者から発注者へ、作業者から管理者へと役割がシフトし、それに伴い求められる能力も変化すると結論付けている。筆者は、この未来を先取りするために、一度エージェントにすべてを任せる経験を積むことを勧めている。