次号掲載予定 (2025-09-27号)
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Amazon Q Developer CLI の新機能「tangent mode」を試してみた【手順もあるよ!】

概要

Amazon Q Developer CLI に新たに導入された実験的な「tangent mode」は、一時的に会話コンテキストを分岐させ、メインの会話状態を維持しながら脇道での質問や確認を可能にする。

詳細内容

Amazon Q Developer CLI (Q Dev) に新しく追加された実験的機能「tangent mode」は、開発者の生産性を大きく向上させる可能性を秘めています。この機能は、現在のQ Devとの会話状態をチェックポイントとして一時的に保存し、そこから別の会話コンテキストに分岐できる画期的なものです。従来のQ Devでは、メインの作業中にちょっとした確認や異なる質問をしたい場合、いちいち新しいセッションやワークフォルダを作成する必要がありましたが、「tangent mode」の導入により、この煩雑さが解消されます。 記事では、tangent modeをCLI設定または`/experiment`コマンドで有効化する手順から、実際の使用例まで詳細に解説しています。検証では、まずメイン会話でQ Devに関西弁での返答を指示し、その後`/tangent`コマンドで一時的にコンテキストを分岐させ、英語での返答を要求。さらに、分岐した会話を`/save`で保存し、再度`/tangent`でメイン会話に復帰すると、元の関西弁での返答が復元されることを示しています。この実証は、tangent modeがメイン会話に影響を与えずに一時的な会話を可能にし、さらに保存・読み込み機能「tangent tail」によって、分岐したコンテキストを再利用できることを明確に示しています。 この機能の意義は、開発者がAIアシスタントとの対話フローを中断することなく、効率的に情報収集や検証を行える点にあります。例えば、特定のコードスニペットについて深く掘り下げたいが、メインの課題解決の流れは維持したいといったシナリオで威力を発揮します。単なる一時的な会話モードではなく、コンテキストの保存・読み込みが可能なため、より複雑な思考プロセスやマルチタスク開発において、AIの活用範囲を広げ、エンジニアの思考プロセスを強力にサポートするでしょう。