概要
https://tech-blog.rakus.co.jp/entry/20250912/hybrid-search-qdrant
詳細内容
## ベクトル検索だけじゃ足りない?Qdrantで精度を高めるハイブリッド検索
https://tech-blog.rakus.co.jp/entry/20250912/hybrid-search-qdrant
Qdrantが提供するハイブリッド検索は、セマンティックな類似性とキーワードの精密性を統合し、ベクトルDBの検索精度を劇的に向上させる。
**Content Type**: ⚙️ Tools
**Scores**: Signal:4/5 | Depth:4/5 | Unique:3/5 | Practical:5/5 | Anti-Hype:4/5
**Main Journal**: 81/100 | **Annex Potential**: 77/100 | **Overall**: 80/100
**Topics**: [[ハイブリッド検索, ベクトルデータベース, Qdrant, RAG, 疎ベクトル]]
Webアプリケーションエンジニアにとって、RAG(Retrieval Augmented Generation)システムにおけるナレッジ検索の精度は極めて重要だ。本記事は、既存のベクトル検索(密ベクトル検索)が意味の類似度に着目する一方で、特定のキーワードが不可欠な場合に適切な情報を逃す可能性があるという課題を指摘する。例えば、「決定ボタン」のような厳密な情報が問われる場面では、単なる類似検索では不十分な場合がある。
この課題に対し、Qdrantを利用したハイブリッド検索が効果的な解決策として提案される。密ベクトルによる意味的類似性検索と、単語の頻出度に着目する疎ベクトルによるキーワード検索を組み合わせることで、両者の弱点を補完し、検索精度を飛躍的に向上させる。QdrantはRust製で高速、オンプレミス環境での動作、マルチテナント対応、分散環境構築が容易なため、商用環境での利用に適していると評価されている。
具体的な実装例として、OpenAIのEmbedding APIで生成した密ベクトルと、別途トークン化・生成した疎ベクトルをQdrantの単一コレクションに保存し、RRF (Reciprocal Rank Fusion) 手法を用いて検索結果を統合するプロセスをPythonコードと共に解説。特に、Qdrantの`prefetch`と`FusionQuery`機能を活用し、密ベクトルと疎ベクトルの検索結果の順位を基に統合スコアを算出する手法は、異なる性質のベクトルを効率的に組み合わせる上で実践的価値が高い。日本語の疎ベクトル化におけるトークン化の課題にも触れており、実際の開発現場でのリアリティが伝わる。RAGシステムの精度向上を目指す開発者にとって、即座に役立つ実践的な知見を提供する。
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