掲載済み (2025-08-30号)
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## レガシープロジェクトで最大限AIの恩恵を受けられるようClaude Codeを利用する

掲載情報

概要

https://zenn.dev/dely_jp/articles/894ae25280f90e

詳細内容

## レガシープロジェクトで最大限AIの恩恵を受けられるようClaude Codeを利用する https://zenn.dev/dely_jp/articles/894ae25280f90e delyのエンジニアが、レガシープロジェクトにおけるAIツールの導入課題を分析し、Claude Codeを活用してドキュメント整備とユビキタス言語構築による「土台作り」を進めた具体的なプロセスと教訓を共有します。 **Content Type**: ⚙️ Tools **Scores**: Signal:4/5 | Depth:4/5 | Unique:4/5 | Practical:5/5 | Anti-Hype:5/5 **Main Journal**: 88/100 | **Annex Potential**: 87/100 | **Overall**: 88/100 **Topics**: [[AIコーディングツール, レガシーコード, 開発ワークフロー改善, ドキュメント整備, Claude Code]] 多くのWebアプリケーションエンジニアが直面する「レガシープロジェクトでのAIツール活用」という困難な課題に対し、dely株式会社のフロントエンドチームがClaude Codeを導入した実践事例は非常に重要です。同社は、10年目を迎える巨大なRailsとVue2のレガシーコードベースを抱え、AIによるコード生成を試みるも、ドキュメント不足、フロントエンドテストの欠如、QA負荷増大という3つの壁に直面しました。 この課題に対し、同チームはDevin、Cursorといった様々なAIツールを検証した結果、ToDo機能や高いコーディング品質、レスポンス速度に優れたClaude Codeを選定。しかし、ツール単体の導入だけでは根本解決には至らないと判断し、Agentic Code以前の「土台作り」として、JSDocの記述徹底とユビキタス言語の作成に注力しました。JSDocはプロジェクト全体の頻出定義を標準化し、段階的にコメントを追記。ユビキタス言語は非エンジニアにも読みやすいMarkdownテーブル形式で作成し、「表記統一ルール」と「エイリアス」を設けることで、AIの誤解釈を防ぎコンテキストを明確にしました。一時的にZapierを活用した自動添削機能も導入し、チケット作成時の表記揺れを抑制する試みも行っています。 これらの泥臭いドキュメント整備によって、AIへの指示精度が大幅に向上し、より的確なコード生成が可能になったことは、多くのレガシープロジェクトチームにとって大きな示唆を与えます。一方で、ユビキタス言語の肥大化によるAIのコンテキストウィンドウ圧迫や、Zapierによる自動化のコストパフォーマンスの課題も露呈し、必ずしも自動化に固執せず、実用性を重視する重要性も強調されています。今後の展望としてテスト整備に着手する計画は、AI活用が単なるコード生成に留まらず、品質保証とリファクタリングの安全性を高める「ガードレール」としての役割を担う可能性を示しており、レガシーコードにAIを安全に組み込むための現実的なロードマップを提示しています。