概要
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2508/25/news009.html
詳細内容
## 気付いたら「国産LLM」を作っていた──HPCエンジニアがAIの世界へ飛び込んだワケ 「GPU1万基以上持つ会社」での仕事
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2508/25/news009.html
SB IntuitionsのHPCエンジニア菱沼利彰が、1万基超のGPUを擁する基盤で国産LLM「Sarashina」の構築とプロダクト化を牽引し、AI主権を目指す同社の世界戦略を明かす。
**Content Type**: News & Announcements
**Scores**: Signal:4/5 | Depth:4/5 | Unique:4/5 | Practical:3/5 | Anti-Hype:4/5
**Main Journal**: 75/100 | **Annex Potential**: 76/100 | **Overall**: 76/100
**Topics**: [[国産LLM開発, HPCエンジニア, 大規模GPUインフラ, AIプロダクト化, ソブリンAI]]
ソフトバンクグループ傘下のSB Intuitionsで、HPCエンジニアの菱沼利彰氏が国産大規模言語モデル(LLM)「Sarashina」の開発とプロダクト化を牽引しています。大学時代からスーパーコンピュータ開発に携わってきた菱沼氏は、SB Intuitionsが誇る1万基以上のNVIDIA製GPUからなる大規模計算基盤に魅力を感じて参画しました。
当初、菱沼氏のミッションは、これほどの規模のGPU群を最大限に活用し、安定稼働させるためのインフラ整備でした。GPUリソースの割り当て、メンテナンス計画、そして人間では監視不可能な数のGPUの状態を自動で検知する仕組みの構築に尽力。「火力を落とさないこと」に注力し、9割以上の稼働率を維持する苦労が語られています。これは、巨大なAIインフラの運用が、いかに技術的深度と工夫を要するかを示す事例です。
現在、菱沼氏はSarashinaを用いたプロダクト開発の陣頭指揮を執っています。HPCエンジニアとしての知見を活かし、「使われないものは作らない」という信念のもと、インフラ効率とプロダクトの非機能要件(性能、運用性)を両立させるアプローチを追求。特に、膨大なGPUリソースを「贅沢に」使いこなすことで、一般的な企業ではコスト的に難しい「次の質問を先読みして生成しておく」といった革新的なLLM活用法に挑戦できる点を強調しています。
この取り組みは、ウェブアプリケーションエンジニアにとって、将来のAI活用型サービスの可能性を示唆します。インフラの規模が直接的にユーザー体験の向上や機能の差別化に繋がり、既存のチャット形式を超えた、よりプロアクティブでリッチなAIシステムデザインのヒントとなります。日本独自のLLMを武器に、海外ベンダーとの競争において「Sarashinaが輝ける戦場」を見つけるという同社の戦略は、技術とビジネスの両面から注目に値します。