掲載済み (2025-08-23号)
#165 483文字 • 3分

## サイボウズフロントエンドの横断活動から考える AI時代にできること

掲載情報

概要

https://speakerdeck.com/mugi_uno/ai-zenbu-yare

詳細内容

## サイボウズフロントエンドの横断活動から考える AI時代にできること https://speakerdeck.com/mugi_uno/ai-zenbu-yare AIが生産性を向上させる一方で、シニアエンジニアは人間が担うべき組織横断的な課題解決とAI活用基盤の整備に注力すべきだと強調する。 **Content Type**: Opinion & Commentary **Scores**: Signal:4/5 | Depth:4/5 | Unique:4/5 | Practical:4/5 | Anti-Hype:5/5 **Main Journal**: 100/100 | **Annex Potential**: 100/100 | **Overall**: 84/100 **Topics**: [[AI時代のエンジニアの役割, 組織横断的課題解決, フロントエンド技術標準, AIツールの活用促進, シニアエンジニアの役割]] サイボウズのフロントエンド開発における横断的な取り組みを事例に、AI時代におけるシニアエンジニアの役割と、AIでは解決しにくい課題への対処法を考察する。本発表は、AIツールが個々のチームの生産性を高める一方で、「人間の介在」や「チーム間の連携」に関わる領域には依然として多くの課題が残ると指摘する。特に、現行のAIが持つコンテキストウィンドウの制限、複雑な意思決定、組織を横断する潜在的課題の発見、そして生成されたコードに対する最終的な責任は、AIでは代替できない人間の重要な役割であると強調している。 具体的な課題として、各開発チームが独立した裁量を持つことで生じたグローバルスタイルの不統一問題が挙げられる。この問題は、AIが個別の作業を効率化できても、複数チームにまたがる全体像を把握し、潜在的な負債として発見・解決することは困難であると示唆する。このような組織横断的な課題を解決するためには、シニアエンジニアが「課題の抽出」「整理と優先順位付け」「最終的な意思決定と推進」を担う必要があると説く。 AI時代にエンジニアが取るべき具体的な行動として、自ら積極的にAIツールを試し、その得意・不得意を深く理解することの重要性を強調する。また、AIがまだ苦手とする最新のWebフロントエンド技術の深い知見を持ち続けることや、AIが効率的に活用できるような「フロントエンド技術標準」や「共通ドキュメント」といった基盤を整備することが不可欠だと述べる。これは、AIによって量産されるコードの品質を底上げし、チーム全体の生産性向上に繋がる。記事は、AIが作業を大幅に効率化する一方で、その結果の妥当性判断や、プロダクトの長期的なメンテナンス、そして組織を俯瞰した戦略的な意思決定は常に人間が担うべき責任であり、シニアエンジニアはAIを活用しつつも、このような人間ならではの価値提供に注力することで、AI時代のエンジニアリングを牽引すべきだと結論付けている。