掲載済み (2025-08-16号)
#169 495文字 • 3分

## 【“使われる”生成AIとは?】ChatGPTでもDifyでもない。新卒で挑んだSlackで週300本の議事録を生み出すBot「議事録くん」の開発ストーリー

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https://developers.cyberagent.co.jp/blog/archives/58638/

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## 【“使われる”生成AIとは?】ChatGPTでもDifyでもない。新卒で挑んだSlackで週300本の議事録を生み出すBot「議事録くん」の開発ストーリー https://developers.cyberagent.co.jp/blog/archives/58638/ サイバーエージェントの新卒エンジニアが、Slack上で週300本以上の議事録を生成するAI Bot「議事録くん」の開発を通じ、ユーザーに「使われる」プロダクトを構築するための実践的な戦略と技術的工夫を詳述します。 **Content Type**: ⚙️ Tools **Scores**: Signal:5/5 | Depth:4/5 | Unique:4/5 | Practical:5/5 | Anti-Hype:5/5 **Main Journal**: 91/100 | **Annex Potential**: 90/100 | **Overall**: 92/100 **Topics**: [[生成AI, Slackbot開発, LLM活用, プロダクト開発戦略, ユーザードリブン開発]] 生成AI技術が普及する中で、「使える」ツールは多いものの、実際に現場で「使われる」ツールは少ないという課題に対し、本記事はサイバーエージェントの新卒エンジニアによるSlack向け議事録生成Bot「議事録くん」の開発事例を解説します。このプロジェクトは、単なる機能実装に留まらず、ユーザーの業務フローに自然に溶け込み、継続的に利用されるプロダクトをいかに構築するかという視点で進められました。 開発チームは、「プロンプトが難しい」「別ツールを開くのが面倒」といったユーザーの負担を解消するため、週1サイクルの高速な価値検証と最小限のUXに焦点を当てました。特に重要なのは、プロンプト設計をAI利用経験が豊富な現場社員(ドメインエキスパート)に委ねることで、実務に即した質の高いアウトプットと迅速な改善サイクルを実現した点です。プラットフォーム選定においては、開発速度、フィードバック、現場への浸透度を重視し、Webアプリ開発に伴う複雑なオーバーヘッドを回避するためSlackbotを採用。 技術面では、LLMの応答遅延によるタイムアウト問題を、Slack APIの3秒ルールと「lazy listeners」を活用した非同期処理で解決し、ユーザー体験を損なうことなく安定稼働を実現しました。GPT-4oとGemini-2.5-Flashを併用し、冗長性と柔軟性を確保しています。スモールスタートを経て、「議事録くん」は週100人以上のユーザー、300本以上の議事録生成にまで利用が拡大。ユーザーからのフィードバックに基づき、個別のニーズに対応できる「カスタムプロンプト」機能を導入したことで、利用頻度が飛躍的に向上しました。 本事例は、生成AIを活用した社内ツール開発において、最新技術の追求だけでなく、現場の課題を深く理解し、ユーザー視点に立った機能設計と継続的な改善を行う「ユーザードリブンな開発」がいかに重要かを具体的に示しています。多忙なウェブアプリケーションエンジニアが、自身の業務効率化や組織への貢献を考える上で、非常に実践的で示唆に富む内容です。