概要
https://bufferings.hatenablog.com/entry/2025/08/03/221719
詳細内容
## Kori (氷) というTypeScript用のウェブアプリケーションフレームワークをCursorたちと一緒に作ってみている
https://bufferings.hatenablog.com/entry/2025/08/03/221719
著者はCursorを中心としたAIコーディングツールを駆使し、TypeScript製ウェブフレームワーク「Kori」のプロトタイプ開発からコミット、PR、コードレビュー、ドキュメント生成まで、一貫したAI協業ワークフローとその実用性、そして高額なコストを詳述しています。
**Content Type**: ⚙️ Tools
**Scores**: Signal:5/5 | Depth:4/5 | Unique:5/5 | Practical:5/5 | Anti-Hype:5/5
**Main Journal**: 100/100 | **Annex Potential**: 100/100 | **Overall**: 96/100
**Topics**: [[AIコーディングツール活用, Webフレームワーク開発, TypeScript, 開発ワークフロー自動化, LLM費用対効果]]
この記事は、TypeScriptウェブフレームワーク「Kori」の開発を通じて、生成AIが実際のコーディングワークフローにどう深く統合され、どのような成果と課題をもたらすかを具体的に示しています。著者はHonoルーターを基盤とし、Zodによる型安全なスキーマ定義とOpenAPI生成を特徴とするKoriを、Cursor、Claude Code、DevinといったAIツールと「協業」しながら開発。特に注目すべきは、単なるコード生成を超えた、AIの活用範囲です。
著者は、初期のプロトタイピングから、Gitのコミットメッセージ作成、プルリクエスト発行、さらにはBugBot、GitHub Copilot、CodeRabbitを使ったコードレビュー、レビュー指摘に基づく修正、changeset生成に至るまで、開発プロセスのほぼ全ての段階でAIを活用しています。これにより、一人では不可能だった速度での開発を実現したと述べています。
一方で、AIでは難しい部分も明確にしています。特に型の扱いなど試行錯誤が必要な「方針決定」は人間が行い、その後の実装をAIに委ねるアプローチです。また、AIにESLintプラグイン作成まで依頼できるという意外な発見や、生成されたドキュメントをベースに人間が対話しながら完成させるプロセスも紹介。
この徹底したAI活用は、月額700ドルにも及ぶ高額なコストという現実的な側面も浮き彫りにしています。Sonnet、Gemini、o3といった各LLMの特性(Geminiの暴走しやすさ、o3の設計相談能力)を比較検討し、費用対効果のバランスからSonnetが最も扱いやすいと結論付けています。
本記事は、ウェブアプリケーションエンジニアがAIを自身の開発プロセスに本格的に組み込む際の具体的なヒントを提供します。AIとの協業が開発速度を劇的に向上させる可能性を示しつつ、ツール選定の基準、人間の介在が不可欠な領域、そしてコスト管理という実用的な課題を提示しており、「AIをどう使いこなすか」の次なるフェーズを考える上で極めて重要な示唆を与えています。