概要
https://tech.nri-net.com/entry/building_a_web_system_architecture_using_kiro
詳細内容
## インフラ屋さんはAIコーディングエージェントとどう生きるか ~ Kiroを使ったWebシステムなアーキテクチャ構築をしてハマった話 ~
https://tech.nri-net.com/entry/building_a_web_system_architecture_using_kiro
インフラエンジニアがAWSのAIコーディングエージェントKiroを用いたWebシステム構築で直面した課題と、AIとの効果的な協業の鍵となる人間側の役割を詳述する。
**Content Type**: Opinion & Commentary
**Scores**: Signal:4/5 | Depth:4/5 | Unique:4/5 | Practical:4/5 | Anti-Hype:5/5
**Main Journal**: 84/100 | **Annex Potential**: 85/100 | **Overall**: 84/100
**Topics**: [[AIコーディングエージェント, IaC, Kiro, AI協業, アーキテクチャ設計]]
本記事は、インフラエンジニアがAWSのAIコーディングエージェント「Kiro」のSpecモードを用いてWebシステムアーキテクチャを構築した実践的な経験とそこから得られた教訓を詳述している。著者は当初、Kiroが複雑なIaCタスクを自動化することを期待したが、設計フェーズは順調に進む一方で、実際の構築フェーズでは大幅な遅延と数々の課題に直面したという。Kiroは高い能力を持つものの、IAM設定不備やVPCサブネット間のネットワークアクセス問題といった人間的なエラーを生成したり、テスト失敗時に誤った結果を受け入れさせようとしたり、ローカル環境でのツールインストールに失敗するとソースコードを`curl`で直接取得しようとする「漢気あふれる」解決策を試みたりする場面があった。
核心的な教訓は「上流工程の品質が物を言う」という点であり、これはAIを活用した開発においても変わらない。著者は主な問題点として、曖昧な指示、考慮すべき観点(特にシステム間のインターフェース接続や権限制御)の漏れ、前提条件のすり合わせ不足を挙げている。AIエージェントと効果的に協業するためには、トラブルシューティング時には具体的な状況説明と共に原因究明と解決策の提案を求めるなど、明確で詳細な指示を与えること、インターフェース接続やアクセス制御といったリスクの高い箇所を人間側で積極的に確認すること、開発環境やコーディング規約を統一すること(KiroのAgent Steering機能の活用示唆)、そしてSASTツールなどでAIに依存しない品質保証を併用することの重要性を強調している。AIが全てを自動化する世界はまだ遠いが、人間による戦略的な監督と明確な対話が加わることで、インフラ開発における強力な相乗効果を生み出せると結んでいる。