概要
https://tech.medpeer.co.jp/entry/2025/07/23/120000
詳細内容
## SREチームで「AIエージェント縛り」をやってみた
https://tech.medpeer.co.jp/entry/2025/07/23/120000
メドピアSREチームは、2週間のAIエージェント活用実験を通して、シェルスクリプト生成やドキュメント作成での高い効果と、Terraformとの相性の悪さや指示コストの高さといった課題を具体的に特定しました。
**Content Type**: ⚙️ Tools
**Scores**: Signal:4/5 | Depth:4/5 | Unique:4/5 | Practical:5/5 | Anti-Hype:5/5
**Main Journal**: 100/100 | **Annex Potential**: 100/100 | **Overall**: 88/100
**Topics**: [[AIエージェント, SRE, Terraform, 開発効率化, プロンプトエンジニアリング]]
メドピアSREチームは、LLMを活用したエージェント型ツールの積極活用方針に基づき、Claude Code、Devin、Gemini CLIのみを使用する2週間の「AIエージェント縛り」実証実験を実施し、その詳細な知見を共有しました。この取り組みは、SRE領域におけるAI活用の現実的な有効性と課題を特定する点で、Webアプリケーションエンジニアにとって極めて重要です。
実験の結果、AIエージェントは特にシェルスクリプト生成(複雑なAWS CLI処理やデータ分析、400行を超えるスクリプトを一発で生成)、ドキュメント・PR説明文の自動生成(コミット履歴からの作成、カスタムコマンドによる効率化)、JSON・設定ファイルの編集、そして広範囲にわたる小規模な修正において高い効果を発揮することが判明しました。これにより、手動では多大な時間を要する定型作業や複雑なスクリプト作成の生産性を大幅に向上させる可能性が示されました。
一方で、Terraformに代表される宣言的コードとの相性の悪さが浮き彫りになりました。AIは古いリソースや非推奨属性を提案したり、最新のベストプラクティスに沿わないコードを生成したりする傾向があり、実運用に耐えうる高品質な学習データの不足がその一因と考察されています。また、複雑な要件を正確に言語化するプロンプト作成に時間がかかり、実質的に自然言語でコードを書いているような状態になる指示作成コストの高さや、editorconfigやLinterルールへの無視、予期せぬGit操作による危険性といった課題も指摘されています。
この実証実験は、AIエージェントがSRE業務の全てを効率化する万能薬ではないことを明確に示し、得意な領域と苦手な領域を理解した上で、戦略的に使い分けることの重要性を強調しています。これらの具体的な課題と成果は、Webアプリケーションエンジニアが自身の開発・運用ワークフローにAIを導入する際の、実践的かつ現実的な指針となるでしょう。AI技術は日進月歩であり、継続的な情報収集と最適な活用方法の模索が、今後の生産性向上に不可欠であるという示唆を得られます。