概要
https://blog.shibayu36.org/entry/2025/07/07/100000
詳細内容
## AIによる開発高速化で作り出した時間は新機能開発でなくユーザー理解に使おう
https://blog.shibayu36.org/entry/2025/07/07/100000
AIによる開発高速化で生まれた時間を、新機能開発ではなくユーザー理解や既存機能改善、社内改善に充てるべきだと筆者は提言する。
[[AIコーディング, 開発効率化, プロダクトマネジメント, ユーザー理解, 社内改善]]
AIコーディングの進化により開発速度が向上し、短時間で機能開発が可能になった。しかし、この高速化で生まれた時間を全て新機能開発に費やすべきではないと筆者は主張する。その理由として、ユーザーが大量の新機能に追いつけなくなり、結果として機能が使われなくなること、そしてプロダクトマネジメントに過度な圧力がかかり、本当に必要か吟味されないまま不要な機能が量産される「ビルドトラップ」に陥る危険性を挙げている。
代わりに、この時間を「これまで新機能開発の忙しさから手が回らなかったこと」に充てるべきだとしている。具体的には、エンジニア自身がユーザー行動データの分析やヒアリングを通じてユーザー理解を深めること、既存機能のバグ修正や手触りの改善、そしてエンジニア以外の部門も含めた社内全体の効率改善を提案している。特に、AIコーディングによってプロトタイプ作成が高速化されたことで、PMとの合意形成が容易になり、手触りの改善提案がしやすくなる点を強調している。
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**編集者ノート**: AIによる開発効率化は、単なる「より速くコードを書く」という話に留まらない。本記事が指摘するように、その本質は「エンジニアの時間をどこに再配分するか」という戦略的な問いにある。新機能の量産に走るのではなく、ユーザーの深い理解や既存プロダクトの品質向上、さらには組織全体の生産性向上に時間を投資するという視点は、まさに現代のウェブアプリケーション開発チームが直面する課題への示唆に富む。特に、AIがプロトタイピングを加速させることで、PMとのコミュニケーションが密になり、よりユーザー中心の開発が可能になるという予測は、今後の開発ワークフローの変革を予感させる。AIを単なるツールとしてではなく、チームの戦略的アセットとして活用する視点が、これからのエンジニアには不可欠となるだろう。