掲載済み (2025-07-09号)
#790 518文字 • 3分

## Claude Codeが「t-wada」の指示でテスト駆動開発を実践する現象について

掲載情報

概要

https://blog.lai.so/t-wada-vs-tesuto-daisuki-rou/

詳細内容

## Claude Codeが「t-wada」の指示でテスト駆動開発を実践する現象について https://blog.lai.so/t-wada-vs-tesuto-daisuki-rou/ 「t-wada」という具体的な名前を指示に含めることで、Claude Codeがテスト駆動開発(TDD)を実践する現象を解説する。 [[Claude Code, TDD, LLMプロンプトエンジニアリング, コード生成, ソフトウェア開発]] この記事は、Claude Codeに対して「t-wada氏推奨のアプローチに従ってください」と指示したところ、テスト駆動開発(TDD)を実践するようになったという興味深い現象を報告しています。著者は、具体的な開発者名を指示に含めることで、LLMがより具体的なプログラミングスタイルを生成するようになるのではないかと推測しています。これは、LLMの学習データにおいて「TDD」のような用語が曖��になったり、意味が希薄になったりする問題を克服する可能性を示唆しています。 実験では、実際のGitHubの課題を含むSWE-bench Verifiedデータセットが使用されました。最初に「TRUST YOUR INSTINCTS」という指示でDjangoの課題修正を試みたところ、Claude Codeは成功しました。しかし、「t-wada氏推奨のアプローチに従ってください」という指示では、当初テストファーストのアプローチに従ったと主張したものの、実際にはテストを生成していませんでした。再度同じ指示で試したところ、今度はテストファーストを意識したTODOリストを生成しました。 さらに、「test-lover-rou」という架空の名前で試したところ、Claude Codeはその名前を認識せず、指示の順序がLLMのタスク分解に影響を与える可能性も示唆されました。この実験は、LLMの特定の方法論への追従性が、プロンプトの具体性によって影響を受ける可能性を示しています。 --- **編集者ノート**: この記事は、AIコーディングエージェントに対する指示の与え方一つで、そのアウトプットが大きく変わる可能性を示唆しており、非常に興味深い。特に「t-wada」のような具体的な開発者名を指示に含めることで、LLMが特定の開発プラクティス(この場合はTDD)をより忠実に実行するようになるという点は、今後のAIコーディングツールの活用方法に大きな示唆を与える。開発者は、AIに対して単に「テストを書いて」と指示するだけでなく、「〇〇(著名な開発者やチーム)のベストプラクティスに従って」といった具体的な指示を与えることで、より質の高いコード生成や、意図した通りの開発プロセスを実現できる可能性がある。これは、AIを単なるコード生成ツールとしてではなく、特定の開発哲学を理解し実践する「仮想の同僚」として活用する未来を示唆している。今後は、このような「ペルソナ指定」によるAIの挙動制御が、開発ワークフローの標準的な手法になるかもしれない。